空き巣の対策に、防犯ガラスは欠かせません。
なぜなら、6割以上の空き巣が窓ガラスを割って侵入しているからです。
何も対策していない今のままでは、あなたの家も空き巣に狙われてしまいます。
そこでこの記事では、約70%の空き巣が侵入を諦める防犯ガラスについてご紹介します。
具体的には、
ポイント
- 防犯ガラスとは何なのか
- 防犯ガラスに交換するときの費用
- 防犯ガラスと間違いやすい防犯性能が低いガラスとは何か
をまとめました。
空き巣から貴重品や家族を守ることができるようになるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
5分以上叩いても割れない?防犯ガラスの効果とは
新しく家を建てる方や、空き巣への防犯対策を検討している方にオススメしたいのは防犯ガラスです。
普通のガラスよりも強度があり、割れるまでに時間が掛かるため、空き巣の侵入を防いでくれます。
ですが、「本当に効果があるの?」と心配になる方もいると思います。
そこでまずは、防犯ガラスの特徴と効果についてご紹介します。
防犯ガラスとは
防犯ガラスとは、犯罪を防止するために開発されたガラスです。
防犯ガラスは、2枚のガラスの間に特殊な中間膜を挟み、強力に密着させることで強度を上げています。
この中間膜があることで、ガラスが割れても貫通しにくいため、空き巣の侵入を防ぐことができます。
しかし、どんな衝撃でも100%割れないというわけではありません。
あくまで普通のガラスよりも割れにくく、耐久性に優れたガラスと覚えておきましょう。
また紫外線カットや、防音効果もあるので、快適な日常生活を送る上でも、とても利便性の高いガラスなのです。
6割以上の空き巣が窓ガラスを割って侵入している
空き巣が侵入する手口として、最も多いのが窓ガラスを割ることです。
2019年に全国で起きた空き巣被害でも、窓ガラスを割って侵入するケースが全体の6割以上を占めました。
その後に、鍵を閉め忘れた玄関などから侵入する無締まり、ドアの鍵を工具で開ける施錠開けが続いています。
なぜこんなにも窓ガラスを割って侵入するのが多いのでしょうか。
それは、一般的な窓ガラスが、10秒もしないうちに割れてしまうからです。
あっという間にガラスを割られて、鍵を開けて侵入し、短時間で窃盗を犯します。
2019年には、全国で22,141件の空き巣被害が発生しました。
その約13,200件がガラスを割られてしまったのです。
驚くべき事実は、その内の約3,300件は家人が在宅中の犯行だったことです。
しかし、ガラスが割れれば大きな音が出て、周囲も気付くはず。
どうしてガラスが割れたのに、気付くことができなかったのでしょうか。
空き巣は音を立てずにガラスを割る
ガラスが割れると大きな音が出ると思いがちですが、実は音を立てずに割る方法があります。そこで、空き巣がよくやるガラスの割り方をご紹介します。
空き巣の手口を知り、徹底的に防犯対策をしていきましょう。
こじ破り(三角割り)
最も多く使われる手口が、こじ破りです。三角割りとも呼ばれています。
こじ破りに使われる道具は、マイナスドライバーだけです。
ガラスと窓枠の間にマイナスドライバーを勢いよく差し込みます。
3回くらい突くとガラスにヒビが入り始め、5回もすればガラスは割れてしまうのです。
あとは割れたガラスから手を入れて、鍵を開ければ簡単に侵入されます。
なんと、ここまでで20秒程しか経っていません。
そこまで大きな音が出ないのも、こじ破りの特徴です。
早くて静かにガラスを割れるこじ破りは、空き巣にとって非常に優位な侵入手口だと覚えておきましょう。
突き破り
突き破りは、鍵の近くにアイスピックで小さな穴を開けて侵入する方法です。
アイスピックの先端は鋭く尖っており、カクテルやジュースに入れる氷を砕く時に使われています。
小さな穴しか開かないため、大きな音が出ません。
犯行後も、ガラスを割られていることに気付かないのが、この突き破りです。
そのため、部屋を荒らされた痕跡が無くても、既に空き巣に入られているかもしれません。
焼き破り
焼き破りはライターやバーナーを使って、ガラスを熱して割る方法です。
ほとんど音が出ないため、近年被害が増加しています。
さらに最近では、冷却スプレーでガラスを瞬間的に冷やし、その後に熱する方法もあります。これは、ガラスが急激な温度変化に弱いことを利用した手口です。
冷却に5秒、加熱に10秒ほど時間を使えばガラスは割れます。
焼き破りだと、たった15秒で音も無く、簡単に空き巣に侵入されてしまうのです。
空き巣は5分以内に侵入出来ないと70%が諦める
空き巣には、建物へ侵入する時間を極力短くしたいという心理が強く働いています。
しかし、5分以上侵入に時間が掛かる場合は、犯行を諦めることが分かりました。
以下のグラフは、実際に空き巣が侵入を諦める時間を表したものです。
最も多いのが2分以上~5分以内で51.0%、次いで5分以上~10分以内で22.9%となっています。5分が経過した時点で、約70%の空き巣が侵入を諦めているのです。
この結果からも、なかなか割ることができない防犯ガラスがいかに重要か、お分かりいただけると思います。
防犯ガラス以外にも、空き巣対策として面格子やセキュリティの高いクレセント錠は効果的です。クレセント錠とは、一般的な窓ガラスに付いているカギのことです。
これを暗証番号付きの物に交換すれば、窓ガラスを開けることができません。
しかし、面格子もクレセント錠もネジで固定されているだけなので、ドライバーで破壊される危険もあります。ですので、防犯ガラスとセットで対策するのがオススメです。
防犯ガラスの値段はいくら
防犯ガラスに交換しようと思っても、費用がどのくらい必要なのか分からない方も多いと思います。そこでここからは、防犯ガラスに交換する場合の費用をご紹介します。
ガラスの交換は決して安い買い物でありません。
交換費用の相場を正しく知ることで、損をすることなく交換することができます。
ガラスの厚さごとに費用をまとめてあるので、ぜひ参考にしてください。
防犯ガラスの交換費用の相場
防犯ガラスの相場費用ですが、業者によって価格に差があり、ガラスのサイズによっても価格が異なります。あくまで目安として考えてください。
1㎡の防犯ガラス | 費用の相場 |
厚さ6.8mm 中間膜0.8mm |
約25,000円~30,000円 |
厚さ7.5mm 中間膜1.5mm |
約30,000円~34,000円 |
厚さ8.3mm 中間膜2.3mm |
約36,000円~42,000円 |
まずは、メーカーや製品にこだわらずに、一般的な防犯ガラスの相場について紹介します。
ガラスの厚さは、3mmのガラス2枚の間に、それぞれ0.8mm、1.5mm、2.3mmの中間膜を挟んだ合計です。ガラスや中間膜の素材によっても価格は異なります。
新築でどのガラスを採用するか迷っている方や、防犯ガラスに交換したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
また、より信頼できる防犯ガラスを選ぶ場合は、「CPマーク」が付いた防犯ガラスをオススメします。
CPマークとは、警視庁や国土交通省が定めた厳しいテスト基準を満たした、より防犯性能が高い建物部品に与えられるマークです。
空き巣もこのCPマークが付いた強化ガラスの存在は知っているので、窓ガラスにCPマークがあるだけでも抑止効果があります。
最強!?セキュオの威力と費用の相場
セキュオとは、日本板硝子が開発した防犯ガラスです。
特にセキュオSPという防犯ガラスは、ポリカーボネート板という非常に強靭な中間膜があるため、そう簡単に割れません。
そこでL字型の鉄製バールを使用し、力いっぱい叩き割って、侵入する時間を比較してみましょう。この実験では音や人目を気にせず、とにかく力いっぱい衝撃を与えて叩き続けた時間を測定しています。
費用の相場 | 叩き割れるまでの時間 | |
セキュオ30 中間膜0.8mm |
約27,000~31,000円 | 52秒 |
セキュオ60 中間膜1.5mm |
約31,500~36,000円 | 3分10秒 |
セキュオSP ポリカーボネート板入り |
約39,000~65,000円 | 33分15秒 |
なんとセキュオSPは30分以上叩き続けても割れることはありませんでした。
例えセキュオ30であっても、空き巣が好む小さい衝撃の侵入方法であれば、もっと時間は掛かります。
セキュオ90というガラスもありますが、厚さが大きくなり、一般家庭のサッシには収まらないので、注意しましょう。
値段は高くなりますが、CPマークを取得しているセキュオシリーズ。
特にセキュオSPは非常に頑丈なので、1番オススメです。
間違いやすい?防犯ガラスと似たガラスとは
防犯ガラスを探していると、別の名前で似たようなガラスにたどり着くことがあります。
強化ガラス、網入りガラス、複層ガラスです。
これらのガラスにも強度のあるガラスや、2枚が合わさったガラスという、防犯ガラスに似た特性があります。
そのため、防犯ガラスとの違いが不透明になってしまうのです。
用途に合った物を選ばないと、効果を最大限に活かすことはできません。
そこでここからは、防犯ガラスと間違いやすいガラスをご紹介します。
それぞれの特性を理解して、正しく防犯ガラスを選んでください。
強化ガラス、網入りガラス、複層ガラスは別物
強化ガラスや網入りガラスには、防犯性能があると勘違いしている方が非常に多いのが現状です。
既に防犯ガラスだと思って対策している方も、実は防犯ガラスではなかった!
という可能性もありますので、ぜひ確認をしてください。
防犯という観点から、それぞれのガラスを比較してみましょう。
特徴 | 叩き割れるまでの時間 | 防犯性能 | |
強化ガラス | 熱割れしにくく、面での衝撃に強いが、点の衝撃に弱い。粉々に割れる。 | 8秒 | × |
網入りガラス | 網目状に鉄線が入っており 火災時にガラスの飛散を防ぐ。 |
6秒 | × |
複層ガラス | 2枚のガラスを合わせて、 間に空気層を入れて断熱効果を高める。 |
13秒 | △ |
防犯ガラス | 2枚のガラスを合わせて、 間に強靭な中間膜を入れることで衝撃を与えても割れにくい。 |
5分以上 | ◎ |
セキュオシリーズと同様に、尖ったバールで叩き割る時間に注目してください。
強化ガラス、網入りガラス、複層ガラスはあっという間に割れています。
これらのガラスは風圧や面に対する衝撃に強いのですが、点に対する衝撃には非常に弱いです。さらに割れたガラスの破片は粉々に砕けるので、空き巣にとっても好都合となってしまいます。
それに対して防犯ガラスは、5分以上耐えることができます。
この数字を比較するだけでも、いかに防犯性能が高いかが分かりますよね。
まさにケタ違いの強さを発揮してくれるのが、防犯ガラスなのです。
どの防犯ガラスが良いか分からない場合は業者に確認
日常生活の中で、種類の違うガラスを見比べる機会はあまり無いと思います。
サイズやメーカーなど、専門的なことは分からないですよね。
このようなことで不安な場合は、すべてガラス業者に相談しましょう。
家の構造や向きによって、どこの窓ガラスをどんな防犯ガラスに交換するかが非常に大切です。こういったことを業者に確認することで、目的に合った防犯ガラスを提案してくれます。 似たガラスと混在しないように、正しく確実な交換をしましょう。
防犯ガラスの交換を業者に依頼する時に注意すべき3つとは
今ある既存の窓ガラスを防犯ガラスに交換するには、プロのガラス業者に作業を依頼するのがオススメです。
しかし、ガラス業者によって費用やサービスの内容は大きく異なります。
場合によっては、サッシから交換する大掛かりなリフォームが必要になるかもれません。
そこでここからは、家の窓ガラスを防犯ガラスに交換するうえで、損をしない方法や、注意すべきことについて解説します。
3万円以上損をする?防犯ガラスに交換する時に注意すべきこと
・見積もりは最低3社から取る
防犯ガラスの費用は、業者によってかなりバラつきがあるので、同じ作業でも損をする可能性があります。
そのため、最低3社から相見積もりを取って、料金やサービスを比較しましょう。
1社だけで決めてしまうと、もっと安い業者があった!ということになりかねません。
場合によっては、3万円以上も損をする危険もあるので、注意が必要です。
・加料金の有無を確認する
基本的にガラスの交換を行う時は、ガラス本体の代金と、工事費が必要です。
それに加えて、出張見積もりの費用や、足場を組む費用、特殊部材の費用などの追加料金が発生する可能性があります。
これらの費用は業者が独自で価格を設定しているので、事前に追加料金が発生するか確認をしましょう。
・賃貸の場合は防犯フィルムで対策
賃貸やマンションに住んでいる方は、勝手に防犯ガラスを交換することができません。大家さんや管理会社の許可が必要ですし、交換できても退去時に元に戻す必要があります。
そんな時は、直接ガラスに貼り付けるタイプの防犯フィルムで対策をしましょう。叩いても貫通しない強力なフィルムなので、空き巣が侵入するのを防ぐことができます。
防犯ガラスほどの威力はありませんが、それでも5分以上の衝撃に耐えられるのが特徴です。
まとめ
いかがでしたか?
ここでは、防犯ガラスで空き巣対策をする方法を解説してきました。
具体的には、
まとめ
- 6割以上の空き巣は、窓ガラスから侵入している
- CPマークが付いたセキュオSPがオススメ
- 強化ガラス、網入りガラス、複層ガラスに防犯性能は無い
ということでした。
空き巣対策をすることは、貴重品を守るだけではありません。
大切な家族を守ることにも繋がります。
弊社でも、防犯ガラスへのご相談や見積もりを無料で行っております。
24時間365日受け付け中ですので、お客様からのお問い合わせを、お待ちしております。