窓ガラスにも、用途によって様々な種類があります。
その特徴や価格、使用目的は複雑なので、分からないことも多いですよね。
そこでここでは、ガラスの種類について幅広く解説していきます。
具体的には、
ポイント
- 一般的なガラスの特徴、価格、使う場所
- 機能性ガラスの特徴、価格、使う場所
- これらのガラスの見分け方
を表や項目ごとに分けて、分かりやすくまとめました。
ガラスの種類を理解して、正しく交換をすれば生活の満足度を上げる事ができます。
窓ガラスの知識が無くても理解できるので、ぜひ読んでみてください。
目次
一般的な窓ガラスの種類、特徴、価格をご紹介
窓ガラスは、使う場所や用途によってガラスの種類が変わってきます。
まずは、一般的な家庭に多く使われているガラスの特徴や価格について見ていきましょう。
ガラスの交換を検討している方や、新居にどのガラスを採用するか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
ガラスの種類 | 特徴 | 価格 | よく使われる場所 |
フロートガラス | 最も多く使われている、普通のガラス。 透明度が高く、光をよく通す。 価格が安い。 |
90cm×90cm 17,000~20,000円90cm×120cm 20,000~25,000円 |
・リビング ・客室 ・寝室 |
網入りガラス | ガラスの中にワイヤーが入っており、防火用として使われている。 |
90cm×90cm 19,000~27,000円90cm×120cm 23,000~31,000円 |
・天窓 ・玄関 ・開口部 |
すりガラス | 不透明なガラス。プライバシー保護のために作られたガラスだが、水に濡れると透き通る。 | 90cm×90cm 10,000~20,000円90cm×120cm 17,000~22,000円 |
・和室 ・ガラス障子 ・人通りに面した窓 |
フロストガラス | すりガラスよりも、キメの細かい表面で不透明なガラス。 デザイン性が高い。 |
90cm×90cm 20,000~35,000円90cm×120cm 30,000~40,000円 |
・浴室 ・オフィス ・ガラステーブル |
型板ガラス | 表面が凸凹した不透明ガラス。 優しく光を取り入れることができる。 すりガラスと違い、水に濡れても透き通らないため、プライバシーを保護できる。 |
90cm×90cm 10,000~16,000円90cm×120cm 18,000~25,000円 |
・浴室 ・トイレ ・洗面所 |
大きく分けると、これら5つが一般的に使われている窓ガラスの種類です。
それぞれのガラスの細かい特徴を、表の順番に見ていきましょう。
フロートガラス
日常生活で、みなさんが最も目にしているのがフロートガラスです。
無色透明だと思われがちですが、よく見ると緑がかった色をしています。
交換費用の相場
90cm×90cmで19,000~27,000円、90cm×120cmで23,000~31,000円程が相場です。
自宅で火災が発生した時に、隣の家まで被害を与えてしまったら、巨額な損害賠償を請求されるかもしれません。
このようなリスクに備えて、最近では網入りガラスを採用する家庭も多くなってきました。
オススメの使い方
リビングや客室、台所など様々な場所で使えます。
窓に限らず、水槽やガラステーブルにも利用されています。
注意点
結露が発生しやすく、汚れが目立つので定期的に掃除をしましょう。
熱や衝撃に弱く、割れた破片でケガをする危険もあります。
網入りガラス
網入りガラスは、格子状にワイヤーが入っているガラスです。
防火性に優れているため、火災が起きた時に、火が燃え広がるのを防ぐ効果があります。
また、ガラスが割れても粉々になって割れるため、破片でケガをするリスクも減らしてくれます
交換費用の相場
90cm×90cmで19,000~27,000円、90cm×120cmで23,000~31,000円程が相場です。
自宅で火災が発生した時に、隣の家まで被害を与えてしまったら、巨額な損害賠償を請求されるかもしれません。
このようなリスクに備えて、最近では網入りガラスを採用する家庭も多くなってきました。
オススメの使い方
延焼する可能性がある天窓や、隣の家と近い窓ガラスがオススメです。
注意点
防犯性能は全くありません。
熱に強いので、割れにくいように思えますが、鋭利な物で突けば簡単に割れてしまいます。
すり板ガラス
すりガラスは、ガラスの表面を金剛砂という研磨剤で削って、艶を無くしたガラスです。
ガラス自体は不透明になっており、光を当てると優しい色合いになります。
交換費用の相場
90cm×90cmで19,000~27,000円、90cm×120cmで23,000~31,000円程が相場です。
自宅で火災が発生した時に、隣の家まで被害を与えてしまったら、巨額な損害賠償を請求されるかもしれません。 このようなリスクに備えて、最近では網入りガラスを採用する家庭も多くなってきました。
オススメの使い方
最近では、絵柄やグラデーションが入ったすりガラスも出てきました。
和室の障子などに使うのもオススメです。
照明と合わせると優しく、幻想的な空間を演出できます。
注意点
すりガラスの弱点は、水に濡れると透けることです。
なので、浴室やトイレには向いていません。
また、手垢が付くとなかなか落ちないのも弱点です。
フロストガラス
フロストガラスとは、表面を化学処理でサラサラとした質感に仕上げた、不透明なガラスです。すりガラスとよく似ていますが、フロストガラスは汚れにくく、手垢が付きません。
交換費用の相場
90cm×90cmで約20,000~35,000円、90cm×120cmで約30,000~40,000円程が相場です。
手入れが簡単でデザイン性も高いので、人気が高まっています。
オススメの使い方
浴室やオフィスの窓ガラス、パーテーションとしても使われています。
優しく光を取り込み、デザイン性が高いのでオシャレな雰囲気を演出できます。
注意点
一般的ガラスの中では、かなり高額です。
加工や化学処理をして作られているため、その分値段が高くなります。
型板ガラス
型板ガラスは表面が凸凹しており、不透明になっているガラスです。プライバシーを保護するために作られました。すりガラスと違って、濡れても透けることがありません。
交換費用の相場
90cm×90cmで10,000~16,000円、90cm×120cmで18,000~25,000円程が相場です。
ガラスの中でも安いのが特徴です。さらにお掃除も簡単なので、コスパの良いガラスでもあります。
オススメの使い方
水に濡れても透けないので、浴室やトイレ、脱衣所などプライバシーを守りたい場所にオススメです。ガラス表面の凹凸が大きいので、水垢などの汚れも、簡単に掃除ができます。
注意点
型板ガラスは、割れやすいのが特徴です。ガラス表面に大きな凹凸があるため、普通のガラスよりも強度がありません。強風に晒される場所には、使用しないようにしましょう。
機能性ガラスの種類、特徴、価格について
次に機能性ガラスについてご紹介します。
一般的なガラスとは異なり、機能性ガラスには日常生活をより豊かに過ごせる工夫がされています。得られる効果が大きいので、メリット・デメリットも比較してみましょう。
ガラスの種類 | 特徴 | 価格 | よく使われる場所 |
強化ガラス | 普通のガラスよりも3倍~5倍の強度があり、割れにくい。 | 90cm×90cm 20,000~30,000円90cm×120cm 25,000~40,000円 |
・家の窓 ・子供がいる場所 ・テーブルトップ |
防犯ガラス | 2枚のガラスの間に強力な中間膜を挟んで、密着させたガラス。 5分以上叩いても割れない。 |
厚さ6.8mm
25,000円~30,000円
厚さ8.3mm 36,000円~42,000円 |
・リビング ・人目につかない窓 |
複層ガラス | 2枚のガラスの間に、空気の層を挟んだガラス。 断熱効果がある。 |
90cm×90cm 30,000~80,000円90cm×120cm 35,000~100,000円 |
・リビング ・大きな窓 ・商業施設 |
Low-Eガラス | 2枚のガラスの間にLow-E金属膜を挟んだガラス。 複層ガラスよりも高い断熱効果がある。 |
90cm×90cm 20,000~60,000円90cm×120cm 60,000~80,000円 |
・南側の窓 ・西日が入る窓 ・子供部屋 |
機能性ガラスは、特殊なガラス構造をしているため費用が高いです。
その分、防音や断熱、結露防止など一般ガラスには無い利点が多くあります。
それぞれのガラスの詳細を、詳しく見ていきましょう。
強化ガラス
強化ガラスとは、普通のガラスよりも3~5倍ほどの強度があるガラスです。
フロートガラスに熱処理をした後、急速に冷却することで強度を高めています。
交換費用の相場
家庭向きである厚さが5mmの場合は、
90cm×90cmで約20,000~30,000円、 90cm×120cmで約25,000~40,000円程が相場です。
サイズはもちろん、厚さも大きくなるほど値段も高くなります。
メリット
万が一割れた場合、破片が粒状に砕けるため、ケガをするリスクが低いです。
小さな子供がいても、安心して使うことができます。
デメリット
尖った物で突くと簡単に割れます。
面での衝撃には強いですが、点の衝撃には非常に弱いです。
防犯性能は無いので、注意しましょう。
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防犯ガラス
防犯ガラスとは、2枚のガラスを合わせて、その間に強靭な樹脂製の中間膜を挟んだガラスです。空き巣対策として開発され、普通のガラスと比べても割れにくいのが特徴です。
交換費用の相場
厚さ6.8mm (ガラスの厚さ3mmが2枚、中間膜が0.8mm)
約25,000円~30,000円
厚さ8.3mm (ガラスの厚さ3mmが2枚、中間膜が2.3mm)
約36,000円~42,000円
メリット
泥棒が侵入を諦める時間と言われている5分以上叩いても、なかなか割れません。
さらに、防音効果や紫外線を99%カットする効果もあります。
デメリット
特殊な中間膜を使用するため、費用が高くなります。
また、災害時にガラスが割れなくて避難が遅れる場合もあります。
避難経路を確保しつつ、どこに設置するか慎重に検討しましょう。
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複層ガラス
複層ガラスとは、2枚のガラスの間に空間をもたせて、合わせたガラスです。
この空間には乾燥空気が入っており、真空状態になっています。
交換費用の相場
90cm×90cmで約30,000~80,000円、90cm×120cmで約35,000~100,000円程が相場です。
複層ガラスには厚みがあります。
そのため、既存のサッシには収まらない可能性があるので注意が必要です。
窓枠から交換する大掛かりなリフォームが必要な場合もあるので、業者に相談しましょう。
メリット
断熱効果があります。ガラスの間が真空になっていることで、室内の熱を逃がさず、外からの冷たい空気を遮断することができます。
そのため、暖房器具の光熱費を節約できるのがメリットです。
デメリット
分厚いガラスを2枚使うため、開閉する時に窓が重く感じます。
さらに経年劣化によって、ガラスの間に結露が発生することがあります。
カビも発生し、見た目が悪くなるので、交換するしか方法がありません。
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Low-Eガラス
Low-Eガラスとは、ガラスの間にLow-E金属膜という特殊な膜を挟んだガラスです。
陽射しを柔らかく防いでくれる断熱タイプと、強力にカットする遮熱タイプがあります。
交換費用の相場
90cm×90cmで約20,000~60,000円、 90cm×120cmで約60,000~80,000円ほどが相場です。
この金額は、一般家庭でも取り入れやすい厚さ12mmの場合です。
ガラスや中間膜が分厚くなれば、費用も高額になります。
メリット
冬は室内の暖かさを保ち、夏は外からの熱を遮断するので、冷暖房の使用料金を節約できます。さらに、結露防止や紫外線カット、防音にも効果的です。
デメリット
サッシが合わない場合は、リフォームが必要なため初期費用が高額です。
様々な種類がある窓ガラスの見分け方
ここまで、一般ガラスと機能性ガラスを細かく見てきました。
ガラスにも様々な種類があることがお分かりいただけたと思います。
しかし素人目では、どれが何のガラスなのかを正確に判別するのは難しいです。
そこで、正しくガラスを選択するためにも、それぞれのガラスを見分ける方法を解説します。
すべて一覧にしてまとめてあるので、ぜひ参考にしてください。
すりガラス、フロストガラス、型板ガラスの見分け方
見た目の違い | ガラス越しの見え方の違い | 汚れ具合の違い | |
すりガラス | 白っぽくて不透明。 表面がザラザラしている。 |
白っぽくなり見えにくい。 | 手垢や油汚れが付くとなかなか取れない。 |
フロストガラス | すりガラスよりも、やや透明度が高い。 | すりガラスよりも、 ぼんやりと透けて見える。 |
汚れてもすぐ落ちる。 |
型板ガラス | ザラザラとした凹凸がある。 | モザイクが掛かったように見える。 | 汚れてもすぐ落ちる。 |
すりガラスとフロストガラスの見た目はほぼ同じですが、すりガラスの方が乳白色で、白っぽいのが特徴です。型板ガラスの表面は、ミカンの皮のように凸凹しています。
ガラス越しに物を置くと、すりガラスが最も見えづらいです。
次いでフロストガラス、型ガラスは、モザイクが掛かったようにぼんやりと対象物を見る事ができます。
防犯ガラス、複層ガラス、Low-Eガラスの見分け方
見た目の違い | ステッカーの違い | 中間膜の違い | |
防犯ガラス | 透明で普通のガラスと見分けがつかない。 | セキュオやセキュレなどメーカーの名前や、審査に合格したCPマークのステッカーが貼られている。 | 樹脂膜 |
複層ガラス | 透明で普通のガラスと見分けがつかない。 光を当てると、内側と外側の両方のガラスに反射する。 |
緑色で星が付いた省エネ等級シールが貼られている。 | 空気層 |
Low-Eガラス | 透明で普通のガラスと見分けがつかない。 光を当てると、内側と外側の両方のガラスに反射する。 |
ガラスの右下に「Low-E」と書かれた 小さなステッカーが貼られている。 |
Low-E金属膜+空気層 |
この3枚のガラスに共通していることは、2枚のガラスが合わさっていることです。
懐中電灯などで直線的な光を当てると、2枚のガラスに反射するので、光が二重になって見えます。
そして最も簡単な見分け方は、窓ガラスの右下に貼ってあるステッカーを確認することです。このステッカーは、機能性ガラスにしか貼っていないため、一般ガラスとも区別できます。
どれも非常に小さく書かれているため、見つけるのが大変ですが、何のガラスかが記載されているので、すぐに見分けることができます。
適した窓ガラスの選び方
窓ガラスにもたくさんの種類があって、それぞれに役割があります。
ガラスの種類も分かったし、費用や見分け方も理解できたけど、それでも適したガラスが分からない!という方もいるのではないでしょうか。
そこで、本当に自分に合ったガラスの選び方について解説していきます。
予算と目的を明確にする
まず大事なのは、予算と目的を明確にすることです。
費用の相場をしっかりと理解して、ここまでなら出せる!という予算をしっかり確保しておきましょう。
その予算の中で、どんな目的でガラスを使いたいかも明確にします。
ガラスの種類と特性を理解することで、日常生活の満足度を上げることができるのです。
しかし、注意点もあります。
安易に安いガラスを選ばないようにしてください。
今の時代、フリマアプリや通販サイトでも格安でガラスが買えます。
ですがこれらのガラスは品質が低く、耐久性も低いです。
たくさんの種類があるため、価格の安さだけで決める事はオススメできません。
安心できるメーカーなのか、相場に見合った金額なのかしっかり確認しましょう。
分からない場合は業者に相談する
いろいろと注意することはありますが、1番簡単なのが業者に相談することです。
大手のガラスメーカーはもちろん、地域のガラス屋さんでも無料相談や、出張見積もりを行っている業者が多いです。
最近ではSNSからでもお問い合わせが可能で、写真を送るだけで最適なプランを提案してくれる業者もあります。
弊社でも24時間年中無休で、皆様からのお問い合わせお待ちしております。
ガラスの種類で分からないことがあれば、いつでもご連絡ください。
まとめ
いかがでしたか?
ここでは、ガラスの種類や見分け方について解説してきました。
具体的には、
まとめ
- 一般ガラスは価格が安く、気軽に交換ができる。
- 機能性ガラスは高額だが、防犯や断熱効果がある。
- ガラスの見分け方や、予算と目的を明確にすると失敗しない。
ということでした。
たくさんの種類がある窓ガラスをより良いものに交換することで、日常生活を快適に過ごすことができます。
ぜひ窓ガラスの種類を正しく理解して、最適なガラスを選んでください。